カナダから日本へ本帰国するときにはさまざまな手続きや準備が必要です。
私もカナダから日本に本帰国する前には、たくさんの手続きを終えて日本で何事もなく過ごしています。
しかし、カナダにいる間に帰国準備をしっかりしておかないと日本に帰ってから面倒なことになる可能性も高いです。
帰国準備は特にお金が絡んできます。損をしないためにもしっかりと以下で準備を整えておきましょう。
※パッキング、お土産の購入、旅行の計画などといった特に重要でないものは省きます。
カナダから日本へ帰国1ヶ月前〜2ヶ月にやる手続き
カナダから日本へ本帰国する前の手続きについて、順を追って解説します。帰国準備は多岐にわたるため、事前に計画を立てておきましょう。
まずは日本帰国1ヶ月前〜2ヶ月にやる手続きについてみていきましょう!
職場へ辞める連絡と給与受け取りの確認
辞める日の2週間〜1ヶ月前を目安に職場へ辞める旨を連絡しましょう。雇用契約書に記載がある場合は定められた時期を守って連絡しましょう。
またカナダの銀行口座を閉める場合は、給与の最終受け取り日が間に合うかを事前に確認しておいてください。
もし給与受け取りが間に合わないという場合は、雇用主に支払いを早めてもらえるか相談する必要があります。
もし支払い日時の変更が不可能な場合は、カナダの銀行口座を閉めずに帰国後に日本から閉めるという方法を取りましょう。その場合は日本からの銀行口座解約方法を事前に調べておいた方がトラブルにならずに済みます。
シェアハウスの退去連絡
シェアハウスやアパートを借りている場合、1ヶ月前までにオーナーへ退去する旨をテキストに残る形で伝えましょう。
通常、部屋の退去連絡は1ヶ月前に行うことが一般的ですが、契約内容によって異なる場合もあるため、契約書を確認しておくと安心です。
この期間は家のオーナーが次の入居者を見つけるための期間となり、遅れた場合、デボジットが変換されない恐れもあります。
また、口頭ではなく、テキストで退去通知内容と日時が残る形で連絡するとトラブル時に役立ちます。
退去時の注意点として、デポジットの受け取り方法の確認と鍵の受け渡しには気をつけてください。デボジットをEtransferで受け取る場合には銀行口座が必要になるので、銀行を閉める日にちにも注意が必要です。
退去時にトラブルになるとデポジットが返ってこなくなる恐れもありますので、部屋の片付けも含めてスムーズに引き渡しできるように準備しましょう。
タックスリターンの申請準備
カナダから日本へ本帰国する際、タックスリターンの申請準備をしておきましょう。
カナダで働いた場合、税金の申告は義務づけられており、過剰に支払った税金の返金を受け取ったり、将来的にカナダの税務当局とのトラブルがなくなります。
タックスリターン(Tax Return)とは?
タックスリターンとは、税務署に対して個人や法人が自分の所得や税額を報告するための手続きのことです。日本語では「確定申告」とも呼ばれ、税金の過不足を調整するために行います。
タックスリターンのための準備
まずT4書類をどのように受け取るのかを雇用主に確認しておきましょう。私の雇用先はPDFデータで送ってくれるので、メールアドレスの確認をしておきました。
うまく届かない場合に備えて雇用主との連絡手段も確認しておくと安心です。また還付金の受け取り口座をどれにするのかを決めておくと良いです。また、T2202A(授業料支払証明書)などの控除書類も受け取っておきましょう。
CRAから還付金の小切手を日本の住所で受け取ることは可能ですが、日本の大手銀行では年々海外の小切手を受け付けができなくなってきています。現状SMBC信託銀行は対応可です。
CRAから還付金を小切手で受け取るにしてもダイレクトデポジットで受け取るにしても、CRAからの還付金の受け取り口座の確保と日本の銀行口座への送金手段の確認が必要です。
私が行った帰国後のタックスリターンに必要な準備がこちらです。
- 書類の受け取り(T4や控除対象書類など)
- 雇用主との連絡手段の確保
- 還付金の受け取り口座
- タックスリターンの申請代行サービスの検討
州保険の解約手続き
カナダのBC州のMSP(医療保険)に加入している場合は解約手続きをしましょう。
ビザが切れるタイミングで帰国する場合は州保険の期限も自動で切れるので、特に必要な手続きはありません。
しかし、ビザの期限よりも早く帰国する場合は保険が終了するタイミングに合わせて手続きを行い、未使用分の保険料の返金なども済ませておきましょう。特に学生ビザでのMSPの場合、月に75ドル支払い請求されるので、忘れずに解約手続きを行いましょう。
MSPはオンラインページから解約が可能です!
EQBankの開設と設定(オンラインバンキング)
帰国後も銀行口座が必要な場合は今のうちにオンラインバンキングを開設しておくのがおすすめです。
帰国するのに銀行口座を開設するの?と思ったかもしれませんが、タックスリターンや給与受け取りなどで帰国後にトラブルがあった場合にカナダの銀行口座がないとお金を受け取れない恐れが出てきます。(必要な方だけでOKです)
実際に私も帰国3ヶ月前に開設して、全てのカナダのお金関係の手続きを終えてから日本から銀行口座を閉める予定です。使わないかなと思っていたのですが、かなり使っているので開設しておいてよかったなと一安心です。
そもそもなぜわざわざEQBankなのかというと、以下のようなさまざまなメリットがあるからです。
- 低いレートでカナダドルを日本円にWise経由で海外送金できる
- 開設も解約もオンラインで簡単
- 2段階認証設定をメールアドレスに変更できる
- 口座維持費0ドル、2.00%の高金利
- 小切手のデポジットにも対応
- EQ Bank Card(デビットカード)を作れば、日本でも買い物やATMが使える
一応デメリットも説明しておくと、対面での窓口がないため、全てがオンライン対応になることです。日本に帰ることを想定するならデメリットはほぼないようなものですね。
設定上の注意点としては、帰国前に2段階認証の設定変更をしておくことです。
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※アカウント開設後、30日以内に口座に$100の入金が条件
カナダから日本へ帰国2週間前にやる手続き
次に日本帰国2週間前にやる手続きについてみていきます!
日本帰国後の通信手段の確保
カナダ帰国前には、日本についた後にすぐにスマホが使えるようSIM契約を事前にしておきましょう。
帰国後のSIM選びのポイントは、海外から契約可能、日本でも使えて、海外ローミングもできるものであれば、帰国当日カナダの携帯キャリアが使えない場合や帰国前の旅行にも対応できます。
私は楽天モバイルを使用しています。
楽天モバイルであれば、海外から契約が可能で海外ローミングにも対応しています。実際に日本に到着後にすぐに通信の切り替えをしましたが、うまく機能してくれました。
カナダドルを日本円に海外送金
カナダから日本帰国の際には、カナダドルを日本円に海外送金しましょう。
カナダドルを日本円に換金する手段は①現金を換金する、②小切手を日本で換金する、③オンラインで海外送金する方法がありますが、レートや手間を考えるとオンラインでの海外送金一択です。
特に海外送金サービスの「Wise」が安くて使いやすいので、おすすめです!海外からの登録であれば、マイナンバーカードも不要です。
Wiseアカウントを持っていない方は以下の記事を参考にしてみてください!
二段階認証の対策
カナダのオンラインサービスをカナダの携帯番号で設定している場合、携帯解約後に2段階認証を突破できなくなる恐れがあります。日本帰国後に気づいた時にはもう遅いなんてことにならないようにカナダにいる間に対策をしておきましょう。
よくあるパターンとしては、アプリやサービスのログイン時に以下のような画面が出てくるものです。
「登録の携帯番号〇〇のSMSに認証コードを送信しました。届いた認証コードを入力してください。」
簡単に別の手段で認証コードや本人確認等ができれば良いのですが、ログイン時に認証コードが必要でどうにもならないなんてことも考えられます。
特にカナダの口座を残して日本から帰国後に解約する場合などでは、ログイン時に認証コードが必要だったりします。この認証コードは主にお金関連や個人情報が含まれるサービスで要求されることが多いので、その辺りのサービスを一度見直しておきましょう。
では、2段階認証への対策はどのようにすれば良いのでしょうか?
- 2段階認証のコード送信先を携帯番号(SMS)からメールアドレスに変える
- そもそも2段階認証が必要なサービスはカナダで解約してから帰国する
- 日本の携帯番号に変更しておく(日本の番号が登録できる場合)
- VoIPなどのサービスで新しい番号を取得、登録しておく
- 2段階認証が突破できない場合、カスタマーサポートへ連絡する
日本に帰ってから困らないようにオンラインバンキングや個人情報まわりなどのアプリやサービスの設定を確認し、変更手続きや登録変更を行っておきましょう。
Visit Japan Webへの登録
Visit Japan Webとは、海外から日本への入国時に必要な入国審査・税関申告などの入国手続きをオンラインで行えるサービスのことです。日本に帰国する前には「Visit Japan Web」に登録しておくとスムーズに入国できます。
登録が完了するとQRコードが取得できるので、入国の際に機械にスキャンすると手続きが完了して入国になります。日本帰国の2週間前から登録ができるため、オンラインで事前に済ましておきましょう。
▶︎Visit Japan Webの登録はこちらから
▶︎登録マニュアルはこちらから
カナダから日本へ荷物の発送
帰国前に旅行してから日本に帰国する場合、荷物が邪魔だから先に日本に発送したい方も多いですよね。
カナダから日本へ荷物を送ってくれる代行サービスはいくつかあるので、事前に申し込んで送っておきましょう。どのくらいで日本の住所へ届くかは利用するサービスによっても異なるので、確認して送ってください。
カナダから日本へ帰国1週間前〜当日までにやる手続き
では最後に日本帰国帰国1週間前〜当日までにやる手続きについてみていきます!
カナダの銀行口座の解約
カナダから日本へ本帰国する場合にはカナダの銀行口座の解約をしましょう。
しかし、お金の送金や給与受け取り、タックスリターンの受け取り、デボジットの受け取りなどが済む前に解約すると大金を失う恐れがあります。
日本へ本帰国だから解約と安易に考えずに、どのタイミングで口座解約するべきかを慎重に検討してください。
実際に行った銀行口座の管理
私の場合はカナダでは「BMO」と「EQBANK」の二つの口座を所有してました。BMOは給与受け取り等にメイン使用してたので、給与受け取り後、BMOの支店で直接解約の手続きを行い、EQBANKはタックスリターンやデボジットの受け取り用に帰国後の解約にしました。
BMOの解約には、身分証明証(ID)と銀行のカードの二つが必要で10分ほどで解約手続きは完了しました。聞かれたことはカードを処分していいかだけで、口座に残っていたお金はその場で受け取れます。
一方でEQBANKの口座は口座維持費がかからず、日本に帰ってからでも海外送金の操作ができるので、タックスリターンやデボジットの受け取りのためにカナダでの解約はせずに、手続き終了後に日本から解約することにしました。
口座を日本帰国後に解約する場合、2段階認証の対策が必要です。記事上部で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
カナダの携帯電話の解約
使っている携帯キャリアの解約手続きも忘れずに行いましょう。
可能であれば帰国日の当日まで使えるように設定しておくと安心です。ただし、解約方法は通信会社によってさまざまなので、遅くても1ヶ月前までには確認しておきましょう。
また、最終支払日も同時に確認しておきましょう。データ量の支払いが当月分を前月払いの場合、特に問題ありませんが、翌月払いに設定されている場合は支払い方法の変更が必要になるかもしれません。事前に調べて対策を考えておきましょう。
<Phoneboxの場合>
私がPhoneboxを使用していたので、実際に行った解約設定を解説しておきます。
Phoneboxは店頭や専用アプリなどで解約の手続きが可能ですが、専用アプリから解約日を指定し、自動解約されるように設定するのが便利です。
私は11月25日帰国でしたが、11月30日に設定しました。(上記画像参照してください。)
そうすると、帰国当日もスマホが問題なく使用できて、わざわざ店頭や電話で解約手続きする必要もなくなります。
また、Phoneboxの支払いについてですが、支払いサイクルは当月1日から始まり〜次月の2日締めで、支払いは当月の15日に行われます。つまり、11月末で解約する場合、11月15日に支払いが終わることになります。
※データ量の超過の場合は、翌月に請求がいくと思うので、注意してください。
日本領事館への帰国届け
カナダ滞在を終え、日本に本帰国する場合は日本領事館に帰国届けを提出しましょう。
以下のサイトから提出できるので、忘れずに済ませておきましょう
日本帰国前にカナダでやるべき準備まとめ
カナダ留学・ワーホリを終え、日本への帰国の前には色々な手続きや準備しておくことがあります。
しっかりと漏れなく確認しておくことで、日本に帰ってからの面倒なトラブルを避けましょう。